【京都市上京区】京都御苑近衛邸跡の糸桜(しだれざくら)が見ごろを迎えています。
「昔より名には聞けども今日見ればむべ目かれせぬ糸桜かな」
江戸時代の終わりに孝明天皇が近衛邸に行幸し、糸桜(しだれざくら)を鑑賞した際に詠じたと言います。「目かれせぬ」とは、目が離せないほど美しいという意味です。
京都で最も早くその雄姿を見せると言われている近衛邸跡の池のほとりの糸桜が見ごろになってきました。この日は穏やかな気候の中、老若男女、多くの人が春の訪れを感じにやってきていました。
2020年の大河ドラマの主人公・明智光秀始め、最近何かと天下人との繋がりが注目されてきていますが、近衛家は平安時代の藤原家がルーツの五摂家(近衛、一条、二条、九条、鷹司)の一つ、摂政・関白を輩出する家柄でした。近代以降も近衛文麿が戦前・戦後に内閣総理大臣を務めたことでも知られます。
同志社大学の正門の向いにある今出川御門を入った西側一帯が、かつて、安土桃山時代以降に近衛家の邸があった場所でした。池泉回遊式庭園を有し、広大な敷地であったと言われています。
桜は一か所に集中して植樹されているので、鑑賞される方は、ソーシャルディスタンスをよろしくお願いいたしますね!
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