修学旅行などで一度は行ったことがあるよという人が多い、有名な新京極商店街で大正八年から続く老舗おみやげ店「京のふるさと」のフロントで、2021年4月から何故か京野菜が売り出されるようになりました。

　訪ねてみると、「みやげ屋やけどここだけ八百屋」のキャッチが目を引きます。下京区の青果店から仕入れ、新鮮な京野菜や果物を販売しています。この日は、早々にスイカが売り切れていました。なかなか遠出がしにくくなった中で、地元の人が買いに来てくれるのだそうです。

　応対してくださったのは、四代目となるこの店の看板娘、西澤摩耶さん(41)です。新京極商店街振興組合の理事でもあり、販売促進広報委員長も務めます。摩耶さんが商店街組合に関わりだしたのは2年前ですが、2020年の春からコロナ禍となり、一時は、170店舗のうち、開いているのは20店舗ほど、人通りが9割減の中、閉店もあいつぎ、外国人旅行者も修学旅行生の姿も見かけない街を目の当たりにします。

　摩耶さんは、「じっと耐えて待っているのではなく、コロナ禍でもできることをみんなでやろう」と呼び掛け、商店街ブースを飾り付けしたり、「新型(いちげん)さんお断りどす京の街」の大きな垂れ幕や京極繋がりの他の商店街との共同マップ作製にとりくんだりと、地域活性化のため、持ち前の明るさでスーパーポジティブに活動してきました。

　野菜販売についても「利益はないですが、少しでも新京極が話題になって足を運んでくれたり、商店街をいつも温かく見守ってくれた地元の人に恩返ししたい」と語ります。

　2021年6月21日から、京都市では、緊急事態宣言から蔓延防止重点措置への移行が決まりましたが、近々、商店街の仲間と「自然に人が流れるところに密にならないように工夫して、イベントをしかけようと計画しています」と言います。

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　コロナ禍のステイホームやテレワークなどで、地元の商店街の役割が見直されてきています。あちこちの商店街で頑張る若い力を応援したいですね。みなさん、近くの商店街を歩いてみませんか。新しい発見があるかも！

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