【京都市中京区】坂上忍、井筒和幸監督も絶賛の話題作 実在した教師と生徒の壮絶物語が京都上映 川本貴弘監督とさくら若菜に聞く

 自主映画でありながら、坂上忍さんが、「心から応援したい愛すべき良作」とまで言い、井筒和幸監督も「初めて大阪を、大人やこどもを丸裸にした映画か」と絶賛、2万人以上が上映を待ち望んでいたという話題作「かば」が、2021年7月24日(土)の新宿 K’s cinemaを皮切りに、いよいよ全国で劇場公開されます。

 京都では、烏丸通りの新風館の地下にあるアップリンク京都で8月13日(金)に公開されます。京都上映に先立ち、京都市伏見区出身で、今も実家に在住しているという川本貴弘監督とヒロインの一人、裕子役を演じた、さくら若菜さん(17)が快く取材を受けてくれました。

かば

 「元々、納得いくまで準備をして、じっくり撮るタイプなんや」と気さくに話し始めてくれた川本監督、「実話を元にした話だけに、舞台となった地域に入り込み、当時の教師や生徒、保護者、地元住民らに徹底して2年半にわたり取材、その後の制作にも時間を要し、7年の歳月をかけた。すべてほんまのエピソードがもとになってる」と言います。
「普通がええねん。でも、その普通がでけへんしんどい家庭の子が多いんや」とのセリフに代表される物語の舞台は、出自、偏見、校内暴力、荒み切った家庭環境、1985年の大阪西成区と木津川を挟んだ大正区近辺で世の中の矛盾をすべて抱え込んだような中学校。
 過酷な環境の中で、悩み苦しみながらも生き方を模索する子供たち。そんな子供たちや周りの大人たちと、教師としてではなく、一人の人間として真正面からぶつかった、実在した教師、蒲益男と同僚教師たちが、常識では考えられないような困難を乗り越えていく姿を描いた作品です。
 かば先生役に山中アラタ、ヒロインの一人は、新米教師役の折目真穂、さらに教え子役の元NMB48で女優の近藤里奈始め、中山千夏も賛助出演し、実力派俳優がわきを固めています。
かば

映画「かば」製作委員会提供

 
 前作、「傘の下」でも、人々が幸せや人生で大事な何かを追い求める姿を感動的に描いた川本監督は、「人間ドラマが好きなんや、今回の話が持ち込まれ、取材を進めるにつれ、三十年以上も前なのに、今でも昨日のことのように語られる当時の人々の生きざまに触れ、どんな困難があっても作品を作り上げたいと決意した。映画は作ってからが勝負、大阪、京都、さらに、列島騒然の未曾有の時代に生きる全国の人たちにこそ、かばを少しでも多くの人に見てもらいたい」と語ってくださいました。今回、ヒロインの一人、裕子役を演じた、さくら若菜さん(17)に話を聞きました
 
川本貴弘監督 若菜さんが演じたのは、「毎日、朝まで男とどこをほっつき歩いとんや」「仕事もせんと昼間から酒ばっかり飲んどる男に言われたないんじゃぼけ」と、毎日両親がこんなやりとりをするような貧困家庭の長女、そんな環境でもしっかりと妹を面倒見る優等生役という難しい役どころでした。そして父の死、そのとき母親から衝撃の言葉が……。
「私が生まれるずっと昔の話だったので、最初は想像がまったくつかず、周りの人に聞いてもつかめることが限られていたので難しかった。でも初めての大役で、かばと過ごす時間が長かったので、最後は裕子と一緒になれたと思う」と言います。映画の最も大事なラストシーンを務めた若菜さん、最後に母親の前で見せた笑顔のシーンの絶妙の演技がすべてを物語っていました。将来が楽しみな大型新人の誕生です。
さくら若菜
「かばは私自身も大きく育ててくれたし、同世代の若い人たちにもきっと共感してもらえる筈。大阪に限らず、少しでも多くの全国の人に見てほしい。今後は、自身の出演したかばのプロモーションを頑張りつつ、映像関連ではメインのストーリーに絡んでいけるような役に呼んでいただけるようしっかり基礎を固め、時期が来たら東京で勝負したい」という目標を語ってくれました。
 
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