【京都市中京区】区役所の屋上庭園で秋の収穫間近、まろやかな極上ハチミツ みつばちを育てる住民らの熱い思いが素敵です。
中京区役所の屋上庭園は、1997年の京都議定書(気候変動枠組条約に関する議定書)から始まった緑化推進活動の一環として、街中で緑の少ない中京区に緑の庭園をと設置されたもの。
中京・花とみどりの会が庭園の管理を引き受け、緑化を始めた当初は、芝生やハイマツだけでしたが、今では、おくらや伏見唐辛子、落花生やキュウイフルーツなどが実をつけるようになりました。みつばちの養蜂と合わせた緑化運動が評価され、2019年には緑化推進運動功労者内閣総理大臣賞も受賞するほどに。今では、近くの小学生はじめ老若男女が農業体験に訪れたりもします。
10年前には、「みんなにもっと屋上庭園のことを知ってもらうためにも、話題になることをしよう」と中京区役所と京都学園大学(当時)の坂本文夫教授、中京・花とみどりの会がタッグを組み、都市養蜂のプロジェクトを推進してきました。
京(みやこ)・みつばちの会の西村勇代表は、「蜂たちがいないと70%の果実が実らないとも言われています。緑化と蜂たちがいる環境づくりは、人間にとっても良い環境づくりなんですよ。」とミツバチの生態などについて、詳しく語ってくださいました。
出来上がりつつある蜂蜜を少し舐めさせてもらうと、ほんまに美味い。砂糖などの甘さと違って、あとからじゅわっとくる優しく濃厚な甘さが口全体に広がってきました。
「管理も難しく、病害に弱い西洋みつばちに比べて、日本古来のみつばちは、おとなしく、自然に任せて育てられます。蜜もまろやかな自然な甘さが特徴です」と西村代表。
両会のメンバーたちは、豪雨が続く、2021年8月19日も、屋上にある庭園で、秋の蜂蜜の収穫が近づき、蜂たちの飼育に追われていました。