【京都市上京区】子どもたちが10月9日に鴨川の魚とり体験をし、鴨川源流目指してがんばるアユの生態を学びました。

 2021年10月9日には、環境保全活動の推進に取り組む京都市環境保全活動推進協会が、「京の川の恵みを活かす会」と京都市環境政策局地球温暖化対策室との共催により,小学生以下の子どもたちを対象に、鴨川丸太町落差工近辺で、体験イベント「京都のシンボル鴨川・アユの道を探せ」を開催しました。参加した20人の小学生たちが、京都大学防災研究所で防災と生き物のライフスタイルがどうしたら両立できるのかを研究している竹門康弘准教授や京都賀茂川漁業協同組合の澤 健次組合長らの話に熱心に聞き入っていました。

AYU FISH WAY

 実際の網打ち漁や潜水調査の様子を見学した後、特製の柄の長いタモ網を使って魚とりの体験にも挑戦しました。新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上での体験でしたが、「うわっ、ほんまに魚がおった!」などの感想も聞かれ、子どもたちは、しばらくぶりの体験学習に楽しそうに取り組んでいました。この日、天然アユ数十尾の遡上も確認され、1尾が捕獲されました。
AYU FISH WAY
 天然アユは冬は大阪湾で暮らし、夏は京都の川で暮らします。北の清流で暮らすほどアユは子をたくさん産めるようにすくすく育ち、大きいものは30センチを超えるものも。しかし近年、このアユの遡上を妨げる事態が起きていました。洪水を防ぐための堰や高さ1メートルを超える落差工が造られたためでした。
AYU FISH WAY
 こういった事態を改善してアユたちを救おうと立ち上がったのが、鴨川・桂川・宇治川・木津川を含む淀川流域の自然の恵みを豊かにし、これを活かしていくことに賛同する関係団体・個人で構成されたネットワーク「京の川の恵みを活かす会」のメンバーたちでした。
AYU FISH WAY
 
 これまで、今井堰、四条落差工、三条落差工、丸太町落差工、荒神口落差工と5つの落差工に手作りの木造製の仮設魚道「AYU FISH WAY」を付けて行きました。その結果、今では出町柳のデルタ付近でも天然アユが捕獲できるようになりました。
AYU FISH WAY

京都大学農学部三回生 賀茂川漁業協同組合員 佐藤和輝さん提供 2021年8月11日鴨川出町付近で

 

 
 
 
  京都市環境政策局地球温暖化対策室は、「鴨川にはオイカワやカワムツ、カワリヌマエビなど他にもたくさんの魚たちがいますが、湧水のある水温の低い場所に避難する様子が見られるなど、地球温暖化の影響がすでに出ています。アユが元気に住み続けられる取り組みを通じて、豊かな京都の自然を守るために、地産地消、再生エネルギーへの転換、ごみの減量など各々が自分事として考えていってほしい」と呼び掛けています。
 
丸太町落差工は川端丸太町から少し川沿いに下がったところです。
 
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