【京都市上京区】千本商店街・朱雀大路の街のグルメマップが完成したよ。民宿の女将がコロナ禍でも頑張ってます。

　かつては朱雀大路と呼ばれ、平安京のメインストリートだったという千本通りの下立売を西に入った閑静な住宅地に、何件かのゲストハウスや民泊が連なっています。明治時代から120年営まれていたという元米屋をリニューアルして、二部屋限定のおもてなしの宿「京おばたや」が開業されたのが2018年の3月、ちょうど今から三年半前でした。

　デザインや内装関係の会社での勤めを終え、第二の人生をと実家で民宿の運営を始めたのは、2021年10月11日現在、一人で切り盛りする女将の小畑洋子さんです。「海外に行った時も一般家庭に泊まったりとか、その国の文化や人との出会いが好きでした。元々世話好きだったのもあって、海外から来る人たちにも京の文化とおもてなしの心に触れてもらって、また来てもらいたいと思って始めたんです」と言います。

　1年目はほとんど中国の人たち、「流暢な中国語は話せませんが、何とか伝わるもの」なのだとか。2年目からは、ネットを通じて、イタリアやフランス、アメリカなど欧米諸国からも観光客が訪れ、毎日満室状態が続きます。しかし、その後のコロナ禍で、インバウンドはなくなり、ゼロ予約の日々が続きました。

　緊急事態宣言は解除されたものの、すぐには観光客も戻ってきません。女将は「急病で深夜に受け入れ病院を探して奔走したり、関空の橋桁事故の際には帰れなくなったりと大変だったけど、お抹茶の作法をお教えしたり、外国の人たちとの交流が毎日楽しかったです。また海外の人が行き来できる世の中になることを願ってやまない」と言います。

　女将は、京都で生まれ長く住んでいたため、行事や茶道、文化に明るく、京都検定も取得しています。大変な状況下ですが、少しでも地域の人の役に立ちたいと、千本商店街・朱雀大路の街とも関り、中心となって取材や編集を担当して、千本通りのグルメマップを作成してきました。このたび「せんブラグルメマップ」として完成しました。