【京都市中京区】酒出せて、呑めて嬉しい、緊急事態宣言解除の街並みで喜びと戸惑いが見受けられました。商店街には外国人バイヤーの姿もありました。
緊急事態宣言が解除され、時短要請は続くものの、酒類解禁となった初めての週末、2021年の10月2日、3日、京都の街中は久しぶりに人が溢れ、活気が戻る様相を見せたようではあります。しかし、行き交う人々には喜びと同時に不安や戸惑いもあるようです。
三条通り烏丸西入ルの有形文化財・文椿ビルにある「お酒の美術館本店」も、他のグループ店舗とともに10月1日から一斉に営業を再開しています。世界の銘酒を手頃な価格で提供するレトロパブで、2000本近いボトルを有しています。クラシックな雰囲気とフランクな料理と酒を気軽に味わえると人気です。
この日は広々とした店内が、壮年のカップルや若者、サラリーマンなどで席が埋まっていました。店長は「正直再開できて嬉しいです。2か月の休業期間中に、ウイズコロナ時代の対策や店舗運営の見直しを進めてきました。年末にかけてこの界隈に多い、サラリーマンの方などが気兼ねなく来ていただける環境が持続してほしい」と話します。
京の台所と言われる錦市場でも、久しぶりに活気を帯びていました。寿司やおばんざいの店舗なども席が埋まる状況が見られました。海鮮の串焼きや串揚げを味わえるのが魅力で、店内飲食も可能な海鮮処 桒藤(くわとう)の店主は、「この週末は中々の人出になった。ただ以前に比べると全然ですよ」といいます。
錦市場では、名物だった食べ歩きも、コロナ禍で禁止していますが、店玄関での飲食は可。しかし時折、観光客が密になってしまう光景もあり、「結構大きな声で話してはるなあ。大丈夫やろか」といった不安の声も上がっていました。
新京極商店街もこの日は、観光客や若い人たち、家族連れなどで久しぶりの賑わいを見せていました。老舗お土産店の女性店主は、「今日の人通りはさすがに多かったですねえ」と言います。ところで、錦市場でも在日外国人の姿も見かけたとの話を聞いて気になっていたので、尋ねたところ、「最近外国人バイヤーが多いです。店内で数時間、かなりの数の商品情報をリモートで送って注文を受け、本国への送付をするというやり方です」といいます。
京都三条会商店街の小物ショップでも同じような光景を見かけました。店主は、「売上としては随分助かってます」と話していました。
ウイズコロナで少しずつ生活様式も変わりつつあるようです。早く安心して暮らせる街にしたいですね。